そのダイエットでOK?脂質中心の食事が与える糖質代謝への影響

一般的にダイエットをしようと思っている人が先ず頭に思い浮かぶのは、「今日からご飯の量を減らしてみようかな!!」ではないでしょうか?確かに食べる量を減らせば体重は減りますが、効果的な方法とは言えません。また、糖質の量を減らす事によって代わりに脂質を摂取しなくてはなりません。果たしてご飯の代わりに脂質を摂って体にとっての影響はないのでしょうか?

今回のテーマは「そのダイエットでOK?脂質中心の食事が与える糖質代謝への影響」です。

糖質の代わりに脂質にシフトチェンジでダイエット

ダイエットの時に失敗するパターンは、見た目の量を短絡的に減らしてしまうことなのです。一番簡単なのは主食である「ご飯」を半分に減らしてしまうことなのではないでしょうか。見た目に分かりやすく栄養価計算する手間も省けて非常に楽な方法です。
しかし、ダイエットがこんなに簡単だったら誰も苦労はしません。ただ単に減らしてしまうと様々な副作用に悩まされることになります。

  • 空腹感に苛まれる
  • 集中力の低下
  • 疲労感
  • 便秘になる可能性
  • イライラする

などなどです。
では、何故糖質をついつい減らしたくなるのでしょうか?「簡単だから・・・」以外にこんな理由があります。
糖質を抜くと実は体の中の「アレ」が分解されやすくなるのです。
皆さんが健康診断などでよく目にする「アレ」です。そう、「中性脂肪」です。糖質を抜くと中性脂肪が分解されやすくなるのです。
中性脂肪が分解されるのだから、大歓迎と思ったそこのあなた、喜ぶのはまだ早いです。
確かに中性脂肪が分解されれば、肥満の原因である脂肪が減るということに異議はありません。中性脂肪を分解するにあたり生成されるのが、ご存じ「ケトン体」という物質です。

このケトン体は、肝臓で中性脂肪から分解され、私たちの新たなエネルギー源として使われていきます。そして、ケトン体が私たちの体に安定供給されるためには、少し時間がかかるということは必ず押さえておく必要があります。
2~3日糖質を少なくした程度では、安定して中性脂肪をケトン体にする回路は働きません。おおよそ2週間程度はかかります。
この時に脂質も全体の食事の摂取カロリー60~70%にする必要があります。最後に糖質は限りなくゼロを目指します。
最大でも50g以下を目指さなければなりません。これが有名な
『ケトジェニックダイエット』
です。ボディビルダー、フィジーカーの人たち御用達のダイエット方法です。期間は2ヵ月~3ヵ月ほど必要です。

中途半端に糖質を減らしてもダイエットが上手くいかない理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。
糖質は限りなくゼロから多くても50gまでです。その代わり、脂質を60~70%のエネルギー比率にすることです。最後に脂質は出来るだけ良質の脂質を摂るようにします。具体的には肉類、卵、ナッツ類、アボカド、青魚類、MCTオイルなどから摂取します。

ここまで来て漸く中性脂肪の分解に回路が安定的に働くのです。
目の前にある「ご飯」を半分にしただけでは、半分にした分の効果しかありません。
残念ながら食費はかさみますので、物価高の今は厳しいダイエット方法であることもご承知おきください。


糖質を減らしてダイエットのハズが中性脂肪上昇

私たちの体のエネルギー源は糖質を利用するか脂質を利用するかの二択しかありません。前項でも説明しましたが、中途半端に糖質を減らす事はダイエットはもちろん、精神衛生上も良くありません。糖質を減らした分の脂質を摂取することが重要です。脂質と言っても、バターやマーガリン、ショートニングで調理した食品、サラダ油で調理した食品などの脂質類ではありません。これではかえって健康に害を及ぼしかねません。
糖質制限を謳うダイエット方法は、どれも糖質の量を決めて食べる方法です。1日の摂取カロリーという概念は存在しません。
実は脂質は摂取カロリーをアンダーに保ってさえいれば、摂取することに何ら問題はありません。むしろ良質な脂質は私たちの体を健康へと誘ってくれます。ところがいくら糖質に制限をかけたとしてもカロリーがオーバーしている状態では、ダイエットどころかかえって体重が増加してしまいます。つまり中性脂肪が増える訳です。

先のケトン体は肝臓で合成されます。同様に中性脂肪も肝臓で合成されるルートを持っています。
中性脂肪と聞くといかにも「悪もの」的な感じのイメージが湧くかもしれませんが、なくてはならない存在です。先ほどからエネルギーになると言っている物質がこの中性脂肪だからです。
食べ物の影響をダイレクトに受けるのが中性脂肪なのです。ダイエットに欠かす事のできない総摂取カロリーをアンダーに保つことが何故重要なのかは、この中性脂肪をコントロールしやすくする為なのです。
糖質制限さえすれば、食べたいものを食べて良いというのは誠に不思議です。中性脂肪値が跳ね上がる事間違いありません。

このように中途半端に糖質を減らすダイエット方法は、糖質や脂質だけでなく食べる量や質に対する意識が低下してしまう傾向にあると思います。とっつきやすい分、落とし穴が多く結果が伴いにく方法であると考えます。
そしてなにより、私たちの体は使わなくなった機能は低下するということです。短期的(2~3ヵ月)なケトジェニックをはじめとする糖質制限では問題にならないのですが、長期的な糖質制限は糖代謝能力を低下させてしまいます。つまり、少量の糖質でも過剰に反応してしまい、大量のインスリンが分泌されて低血糖状態を引き起こします。そこからインスリン抵抗性(インスリンが効かない状態の事)を引き起こし、結果的に糖質を代謝しにくい体になっていきます。また、アルコールの摂り過ぎもインスリン抵抗性を引き起こすので頻度や量には注意が必要です。
中途半端な糖質制限は体を壊す原因になりますので注意が必要です。

最後に飲酒、アルコールについて触れておきます。
通常のダイエット法でパーソナルトレーニングを指導する際、お酒の影響を説明した上でアルコールを飲みたい方は常識の範囲で飲んでもOKとしています(結果を早く出したいと考えるお客様ほど飲まない傾向にあります)。
しかし、ケトジェニックダイエットを実践するお客様にはアルコールは禁止とします。この違いはどこにあるのでしょう。
アルコールは、中性脂肪の合成を促進させたり、分解を抑制したりする作用があるからです。特に中性脂肪の分解に関わるAMPKという分解酵素の働きを抑制してしまうのです。更に更にアルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドも分解のみならず脂肪酸の燃焼を抑制させる働きがある訳です。飲酒による弊害は計り知れません。
アルコールによって合成が亢進し、分解が抑制されると中性脂肪が増えるイメージしかないのではないでしょうか。
ダイエットのハズが中性脂肪が増えるとは、思いもよらない結果です。


ダイエットが成功する食事法で糖代謝維持

ダイエットが成功しやすい食事法は確かに存在します。それは巷で広まる「〇〇ダイエット」や「●●ダイエット」、「△△ダイエット」といわれているものではありません。
先人たちがオーソドックスに行ってきた、至極ありきたりなダイエット法です。
それは、

  • 自分の目指す体型・体重に見合った総摂取カロリーの算出
  • P:F:C比率に則った、脂質のコントロール
  • 1日の食事回数を4~5回に増やす
  • 足りない栄養素がないようサプリメントの有効活用
  • 積極的なマンネリズムで同じ献立にする

『自分の目指す体型・体重に見合った総摂取カロリーの算出』

先ずは年齢、身長、体重、性別から割り出される基礎消費カロリーを知る必要があります。
次に1日の生活活動強度と目的によって総摂取カロリーが算出されます。
この考え方は、『マクロ栄養素』『マクロ計算』などと言われます。

1日の生活活動強度は、1日中座っているデスクワークなのか、立ち仕事なのか、トレーニング日数などを加味してざっくりですが算出された基礎消費カロリーに加算していきます。
目的は、ダイエットなのか、維持なのか、増量なのかによって減算、加算して最終的な総摂取カロリーを求めていきます。
決してカロリーを気にしないなんてことはあり得ません。食べ物を買う時は裏の栄養表示を必ず見る癖と判断基準が身に付きます。

P:F:C比率に則った、脂質のコントロール

P:F:C比率とは、タンパク質、脂質、糖質の総摂取カロリーに占める割合を指します。
厚生労働省が推奨している割合は、13~20%:20%~30%:50~65%となります。
ケトジェニックダイエットでいうとその比率は、20%~30%:60~70%:10%未満となります。ダイエットビギナーの方がいきなりケトジェニックダイエットをすることは無いと思いますが、テクニックとコツが必要になるダイエット方法ですので、先ずは脂質を抑えたオーソドックスなダイエットで経験を積まれることをおススメします。

『1日の食事回数を4~5回に増やす』

ダイエットと聞くと食事の回数を減らすものだと思い込んでいる人も多いと思いますが違います。量は普段の食事と比較して減らすのは当たり前なのですが、回数は逆に増やします。増やすことでのメリットが多いのです。
食事の回数が増えることで、食事と食事の間の時間を短くすることが出来るのです。その分、空腹感を覚える前に食事をしますので
ドカ食いや早食いなどを防止することが出来ます。ドカ食い防止は過食防止になり、早食い防止は血糖値のコントロールに繋がります。1回の食事の量が減る分、食事にかかる時間も短縮できて、忙しい朝には重宝します。タイムマネージメントには最高です。

『足りない栄養素がないようサプリメントの有効活用』

サプリメントの代表格がプロテインです。プロテインを有効活用しながら、朝イチの栄養補給に。間食でもプロテイン。夜寝る前にもプロテインなど脂質を抑えたタンパク質を確保することが可能となります。またプロテインは食の安全という意味においても安心して摂取できるタンパク源なのです。
これに加えて、ビタミンB群、ビタミンCは最低でも飲んでおきたいサプリメントです。
余裕がある方は、葉酸、ビタミンE,、カルシウム、亜鉛、マルチミネラルなど自分に合わせて摂取するとよいでしょう。

『積極的なマンネリズムで同じ献立にする』

最後の同じものを食べ続けるというのが、一番ハードルが高いかもしれません。
朝から夜、寝るまでの1日の全食事の献立を決めてそれを食べ続ける訳です。これにもメリットがあります。
先ず献立を考えなくて良いので楽です。人が1日に意思決定する回数には限界があります。重要な案件に対して適切な判断を下し意思決定をすることも可能となります。フードロスも少なくなるのも良いですね。

最後に必要な糖質を確保しながら脂質を抑えることで確実に失敗のリスクを減らし、ダイエットへの成功の確率が上がるのです。糖代謝能力も維持しながら健康的なダイエットが可能となります。
何より体重や脂肪を減らしながら健康に勝手になっていく方法は他に見たことがありません。もはやダイエットの領域を超えていると個人的には自負しております。


まとめ

この飽食の時代に自ら食事を節制するという概念は、崩壊していると私は考えています。ひと昔前ならスーパーや商店街は19時位にはシャッターが下りていたものですが、今や24時間営業も当たり前の世の中で小腹が減ったら何でも買えてしまう時代です。テレビをつければグルメ番組やその手の情報番組ばかりという印象です。
何も考えずに好きなものを好きなだけ食べれば、体重が増加し脂肪が増えることは自然の流れです。増えたものを減らすというのも自然の流れです。
そこへきて、何とか楽にダイエットできないものかと考えます。何とか今の食生活を変えずに体重や脂肪が減らないものかと。
その様なものはありません。
今も昔も粗食に勝るものはないと思う今日この頃です。

本日もご愛読いただきましてありがとうございます。

ハングアウトでは、皆様の筋肉の成長と健康的な食生活を応援しています。
最後に健康で痛みのない状態でトレーニングできる時間は実に限られています。
特に40歳過ぎたトレーニーには切実な問題です。
限られた時間を有効活用するためにも、指導を仰ぐことをおススメします。
今後の人生の最幸の出会いに感謝したいと思います。
栄養とトレーニングに投資することは、リスク(病気や怪我)回避と健康への第一歩です。気長に付き合っていきましょう!!


この記事を書いた人代表パーソナルトレーナー 福田仁

保有資格

  • NSCA認定パーソナルトレーナー
  • 日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー
  • AHABLSインストラクター
  • 健康運動実践指導者
  • 管理栄養士

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